PlayWorker
起業日記 2026.05.13 読了 約5分

来週、行きつけの美容院に AI 受付の営業をしかけにいく

来週、行きつけの美容院に営業をしかけにいく予定です。

ここで言う「営業」は、提案書を片手に「契約してください」とお願いに行く話ではありません。「もしこの仕組みが入ったら、この店どう変わると思います?」をオーナーさんと一緒に妄想しに行く時間です。半分、ただの遊びです。

ただ、この記事を書いている今の時点では、結果は出ていません。「この日にこういう仮説で行く」を、行く前に公開しておくのがこの記事のコアです。終わったら結果版を別記事で書きます。成功も失敗も、そのまま残す前提で。


目次

なぜ「行きつけの美容院」なのか

ターゲットに選んだのは、自分が普段から客として通っている街の美容院です。予約なし・先着順で、平日昼でも待ち時間が出る人気店。スタッフは少人数。

いきなり外部営業をかけずに、まず「すでに知っている店」に持ち込む理由は 3 つあります。

1. 店の動きが、客として通う中ですでに見えている:電話の鳴り方、混雑時間帯、スタッフの動線。営業前のヒアリングを、もう半分終えているのと同じ
2. オーナーさんとの距離が、外部営業よりはるかに近い:「うちの常連さんから、ちょっと面白い話があって」と入る方が、提案として 10 倍刺さる
3. 第 1 号案件として、業界全体への横展開ストーリーが組める:「街の美容院 1 号事例」が取れれば、近隣の同業者への紹介が現実味を帯びる

つまり、営業先に「外から訪問する」のではなく「中に居る状態から提案する」設計です。前にこのブログで書いた「埋め込み型営業」の応用形でもあります。


この美容院、構造的に電話で詰まっている

通っていて気づいた、この店の構造課題はシンプルです。

この店、めちゃくちゃ流行っている店です。流行っているからこそ電話が鳴る、鳴れば施術が中断される、中断されれば次の客の体感も悪くなるという負のループが固定化している。客側として「今行ったら何分待ちますか?」と電話したことが、私自身、何度もあります。

それは便利な仕組みではあるけど、店からするとボトルネックでしかない。便利の対価を、店が払わされている構図です。


AI で何ができそうか、現時点の仮説

ここからは仮説の段階。実際の落とし所は来週オーナーさんと話して決めます。私が今持っていく案はざっくり 3 段階。

仮説 1:待ち状況の自動応答
電話を AI が一次受電して、「現在、◯人待ち・目安は約 30 分です」と回答する。リアルタイムの待ち人数は、店の予約管理ツールから AI が読みに行く設計。店の電話が、施術を中断させない仕組みに変わる

仮説 2:折り返しご予約の SMS 動線
「待ち時間が長そうなら、後ほど SMS でご予約 URL をお送りします」を AI 側からオファー。客は電話を切った後、SMS のリンクから自分で予約を入れる。電話 1 本を、店の手間ゼロで予約 1 件に変換する動線です。

仮説 3:常連さん向け LINE 公式アカウント連動
新規客は AI 受付+ SMS、常連さんは LINE 公式アカウントで「次回予約はこちら」のリピート促進。新規と常連で違う動線を 1 店舗内に共存させる。これは中長期で、商品B として後乗せの提案。

3 段階を一気に出すんじゃなく、まずは仮説 1 だけ持っていきます。「いきなり全部」のプレッシャーを消すのが、初手の鉄則です。


営業前夜に、自分で潰しておく失敗パターン

100% 通る話だなんて全く思っていません。断られる方が確率は高い。想定する失敗パターンは 3 つ。

パターン A:「うちはこれで回ってるから」
最も可能性の高い反応。現状で売上は十分立っているので、変える理由がない。これは正論で、私が反論できる話ではありません。

→ 対策:「電話を変えませんか」ではなく「1 ヶ月だけ、電話の鳴り方を実測しませんか」と切り出す。改善の前に、現状の数字を見える化するだけで OK にする。数字が見えれば、判断は店側ができる。

パターン B:「機械相手だと、客が嫌がりそう」
ここも納得感のある懸念。AI 応対への違和感は、世代・客層・業種で大きく振れる。

→ 対策:冒頭 3 秒で「AI が承っております」と明示し、人間スタッフへの切り替え導線も残す仕様を最初から提示する。違和感の正体は「騙された感」なので、隠さなければかなり緩和する、というのが現場の感覚です。

パターン C:「考えさせてください」(の永遠待機)
営業の墓場です。「持ち帰り」が出た瞬間に、9 割の話が消えていく。

→ 対策:その場で「じゃあ来週同じ時間、予約取って来ます。その時にもう一度話しません?」と、次のアポを必ず置いて帰る。客として通う前提があるから、これが自然にできる。


営業の半分は、「結果を後で書く」と決めておくこと

ここまで書いておいて、結果は来週まで分かりません。この記事の価値は、まだない

それでも書き残す理由は 1 つで、「うまくいった話」だけ書くブロガーになりたくないから。営業に行って断られた話、提案がスベった話、想定が外れた話を、リアルタイムで残しておく方が、これから同じ道を歩く人には絶対に効きます。

うまくいけば、「街の美容院に AI 受付を持ち込む 1 号事例」として続編を書きます。スベったら、「行きつけの店に営業をしかけて派手にコケた記録」として続編を書きます。どっちにしても記事になるので、行く前から実は気が楽です。

来週、行ってきます。


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それでは、また。


荒居 憧哉(PlayWorker 代表)